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噛む力を鍛えましょう

原始人は上あごも下あごも現代人に比べて大きく、いわゆるエラのはった顔をしていました。生肉を食べ穀類も粒のままあまり加工せずに食べていたため、しっかりと噛み砕くことが必要でした。このため噛む力もかなり強かったようです。

今日では、軟らかい食品が多く、大きな噛む力を必要とする食べ物は少なくなりました。筋力の低下に従い、アゴも時代とともに小さくなってきています。歯並びの悪さもこれに起因するものが多いことが特徴です。

食べ物を噛めない子どもも大きな社会問題となっています。離乳食の開始時期に問題があり、噛むことを確実に覚えてから噛む力を強化する必要があります。食べ物をよく噛むということで食物がよくこなれて、消化しやすくなり、胃腸に対する負担を軽くします。加えて手軽で確実なダイエット方法としても有効です。

噛むという刺激は脳への血液流量を増加させ、脳の働きに関係することもあります。また、噛むことで唾液の流れる量も増え歯肉炎や虫歯を減らし、口の渇いた感じをやわらげる効果もあります。

噛む力を鍛えるためには近道はありません。毎日の食事に歯ごたえ、噛みごたえのある食品を加えるように工夫し、他の食品も含めて噛む回数を増やすことが最もよい方法です。

最近では目的を持った機能性食品と呼ばれるものの中に噛む力を強化するために、硬さが通常のものの倍ほどもあるチューイングガムやグミキャンディー等も市販されています。

軟らかいという表現がイコールにおいしい食べ物という考え方が一般的になっていますが、噛む力を衰えさせないという観点からは歯ごたえのある食べ物を摂ることに気を配り、噛む力を鍛えることが必要です。

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