親知らずとは
親知らず(おやしらず)とは、大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯であり、第三大臼歯が正式な名称で、智歯(ちし)とも呼ばれています。親知らずは中切歯(最前方の前歯)から数えて8番目にあり、永久歯(大人の歯)の中で最後に発育します。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期が概ね10代後半から20代前半であり、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だとも言われています。
当院ではCTによる診断によって、動脈の位置関係や根の走向を確認して診断し、安全安心な抜歯を心掛けております。
親知らずの症状
- 奥歯のあたりが痛い、腫れる、膿のようなものが出る
- 奥歯のあたりから臭いや変な味がする
- 口が開きにくい、口を開けるときに痛い
- 歯ならびが悪くなってきた(親知らずが歯列を押します)
親知らずに関するQ&A
- いつ親知らずは生えるの?
- スペースがあり、まっすぐ生える場合は10代後半から20代前半くらいで、スぺースがなく、一部のみ生える場合、上記の時期からずれることもあります。
- どんな時、親知らずが痛くなるのか?
- ① 虫歯により神経が刺激された時(腫れはありません)
② 歯茎と歯の間に細菌感染した時(膿・血がたまり腫れます) - 親知らずはなぜきちんと生えないのか?
- 顎が小さくなってきているが、それに比べ、歯の大きさが小さくなっていないためです。
- 親知らずがまた生えることがあるの?
- 抜いたのに、再度はえてくることは、たまにあります。親知らずの後ろに、生えることもあります。
- 親知らずの抜歯前の注意は?
- 痛み・腫れの症状が強い時は、落ち着くまで抜きません。疲労、カゼ、寝不足、生理中は遠慮なく延期し、抜歯後の予定は身体に負担をかけないように過ごしましょう。
- 抜いた後の穴に食べ物が入ったら?
- まず、水や消毒液で洗い流しましょう。楊枝は歯肉を傷つける可能性があるので、さけてください。食べ物が入ってもそのまま歯肉がかぶって取り込むことはありません。
親知らず治療の流れ
強く抜歯リスクが伴う場合は薬で様子を見たりする場合もありますが、将来を考えると、ほとんどのケースが抜歯対象です。
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01 初診
口腔内診査・画像診断(パントモCT、下記画像を参照)を行い、抜歯シミュレーションを立案して、問題が無く患者様の同意が得られれば、そのまま抜歯を行います。リスクや抜歯時、抜歯後の注意に至るまでについても丁寧にご説明いたします。
※親知らず治療に関しては、痛みがある場合は基本的に当日の治療を行わず、投薬や消炎等の応急処置を行います。
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02 抜歯・投薬
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03 当日もしくは翌日に消毒
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04 縫合した場合は、1週間~2週間後、糸抜きします。
当院院長は年間に親知らずの抜歯を300回ほど行う経験豊富な歯科医師です!
親知らず抜歯の治療後について
- 麻酔が切れるのはいつ?
- 歯の麻酔は、2時間から3時間程度で切れてくることがほとんどです。痛み止めの服用を勧められた場合は、この間に飲むのが理想です。
- 食事は食べても良い?
- 麻酔がさめてからのお食事でお願いします。ただし、固形物より噛みやすいもの飲みやすいものが望ましいです。
- 食べ物が抜歯の穴に入る?
- 洗浄を当院で行います。くれぐれもご自身で取らないように注意してください。後出血やキズの痛み・治りが悪くなる恐れがあるためです。
- 抜歯後の喫煙、飲酒はいつから大丈夫?
- 薬を服用されている場合は、喫煙、多量の飲酒はなるべくお控えください。
- お風呂はどうする?
- 抜歯当日は、体が温まると血行が良くなり出血しやすいので長湯は禁物。シャワー程度でお願いします。
- 痛みがある
- 麻酔が切れると多少に関わらず痛みが出ることがほとんどです。もし痛んでもさらなる治療でピタリと止める方法はないので、当日は痛み止めを服用して安静にします。
- 出血がある
- 口の中が真っ赤になるほど出血がある場合は、清潔なガーゼやティッシュなどを抜歯部分に置いて圧迫止血を10~30分程度試してみて下さい。完全に血が付かなくなるまで続ける必要はないですが、不安でしたら当院までご相談ください。唾液ににじむ程度であれば自然に止まることがほとんどです。